噛み合わせが崩れている90歳前後の高齢者の歯科医療…

こんばんは。
最近、神様が僕に与えた新たな試練と一番頭を悩ませているのが、噛み合わせが崩れている高齢者の歯科医療です。

 

数年ぶりに来院された90歳近くのAさん。

噛み合わせはかなり低くなり、被せ物が外れ、カタカタした入れ歯を何とか使っていたが、いよいよダメと思って再来院。

正直、白旗を挙げたくなる状態。

 

しかし100歳まで頑張りたいと言われるので、応援するしかない。

まずは、歯の根っこ部分が化膿してきているので、抜歯する事に。

昔は、抜歯の時は、血液サラサラのお薬を休薬して取り組むのがスタンダードだったが最近は違う。

全身疾患のリスクを考え、休薬せずに抜歯するのがスタンダードに。

 

それを踏まえ、午前中に抜歯し止血確認後、帰宅してもらったら午後に電話が鳴る。

血が止まっていない感じがして具合が悪いと。

現在、一人暮らしをされているので、非常に心配なので、幸いキャンセルがあり空いていたので、すぐに来てもらった。

 

確認すると、確かにジワッ〜と出ているので、説明した後、再度麻酔をして止血する事に。

抜糸して中に詰めていたゼルを除去し、出血部位を確認。

周囲を再掻爬した後、今回は、止血パッドを抜歯窩に入れて、縫合し圧迫止血。

 

旧義歯を更に修正して、常時圧迫出来るようにした。

止血確認後、万が一のために、僕の携帯番号を教えて治療終了。

夜にもしも何かがあれば、遠慮なく電話を下さいと伝えて。

大学病院のような大きな病院歯科が近くにないので、全て自分で責任を取らなくてはいけない。

 

その止血が終わる頃、現在、新義歯作成中の同じように噛み合わせが崩れている高齢のBさんが急患で来院。

仮義歯がうまく使えていなくて、旧義歯に戻っているらしい。

その不満を家族の方に吐くので、家族の方はたまらない。

Bさんには、僕が全て悪いので、家族の方に当たらず僕に直接言って下さいと伝えた。

歯科医師として未熟な僕の責任だ。まだ新義歯完成まで時間がかかるので、何かあれば、すぐに電話を下さいと伝えた。

 

最近、教科書通りにやっても上手くいかない事が沢山ある。

本当に日々、試行錯誤しながら、臨床に取り組んでいる。

でもこの経験は、とても有り難い事と僕は思っている。

これから超高齢化社会を迎える日本で、必ず役に立つ臨床経験になるし、それは、日本に限らず世界の先進国でも役立つ経験になると思うから。

 

アワビご飯

 

 

 

 

 

 

 

写真は本日のAさんに頂いたアワビの炊き込み御飯。

スタッフと美味しく頂きました。

このような普段食べれてない絶品グルメを食べる事が出来るから、生月(いきつき)島から離れられない。

神経をすり減らした診療の後に、これを食べたら労が報われた。

まだまだやるべき事が山積み。今後もスタッフと共に、精進を続け歯科医療から地域貢献をしていきたい。

明日も皆様と共に、良い一日でありますように!