認知症の症状かも… 定期的に診せてもらっていると見えてくるもの…
80半ばのBさん。
出会いは約5年前になる。
長年、自費予防会員で定期的に通って下さっている知人のAさんから相談を受けた。
何軒も歯医者さんに行って入れ歯作っているみたいなんだけど、どこに行っても合わないと言っているの。
性格が非常に難しい方だから、それもあるのかも。
一度診てもらえないでしょうか?
と。
勤務医時代から、お口の中全体を治療する全顎治療ばかりやってきているので、お役に立てる事があるかもしれないので、一度診せて欲しいと連絡すると、すぐに予約が入った。
お口の中を診せて頂くと、上の歯は全てなく、下の歯はグラグラしている歯が何本もある。
上の入れ歯は全く使っていなくて、歯茎で食事をしているらしい。
身体に目をやると、杖をついて、体軸も曲がっている。
長年噛み合わせがない事による影響が出ていると考えた。
本人に希望を聞くと、残せる歯は治療して残して、入れ歯で噛みたいと言われたので、治療期間が1年弱かかる事を説明して治療に入っていった。
しかし、治療途中で体調を崩され、しばらく通院出来なった。
このまま治療を続けるのは困難なのかもと思っていたら、半年以上経って連絡が入り、体調が戻り治療の続きをしたいとなった。
そして、約3年前に、素晴らしい技工士、ラボクウォリティーの田中先生、エボリューションラボの山田先生のおかげで、しっかりとした噛み合わせが出来た。
新しい噛み合わせで、しっかりとした食事ができるようになると体軸も良くなり、杖を使わなくても歩けるようになった。
非常に元気になられたので、歯科医師冥利に尽きる。
治療が終わってからは、自費のメインテナンス会員に入られた。
車で30分以上離れたところに住まれているのだが、親戚の方に連れてきてもらい、3ヶ月に一回メインテナンスを継続している。
それから3年が経過したメインテナンスの日、会話をしていると、あれ?と思う事が。
前回から半年以上もお暇して…
と。
3ヶ月前にも診させてもらっていたので、お忘れになっているのだなと担当の歯科衛生士とアイコンタクトをした。
80半ばのお歳なので、物忘れは仕方ないと思う。
しかし、初期の認知症という事も考えられるので、家族のサポートがある方には、ご家族と相談する事もある。
しかし、お一人で暮らし、身寄りも周りにいなかったらと思うと、色々と難しくなってくる事が容易に分かる。
これから日本が抱える問題を早く経験させてもらっているので、非常に有難い。
お一人、お一人状況が違うので、スタッフと共に、しっかり診させて頂く。
今日のブログのBさんのお口だ。
もう3年以上、この状態が維持出来ている。自費の予防会員で定期的に診せて頂いて、本当に有難い。
明日も皆様と共に、良い一日でありますように!