何にお金をかけるかで、その人の本性がわかる

 人の価値観は十人十色である。本業の歯科の機器、道具、材料にはこだわるが、他に関しては物欲がない。

 大学と大学院は奨学金とアルバイトで生活した苦学生だったので、お金がないのが前提のスタートだから、そうさせるのかもしれない。同業の先生達が、車自慢をする話には全くついていけない。メーカー名は知っているが、車種になるとお花畑状態だ。

 公共の交通機関を使うのに非常に困難な場所で開業しているので、燃費重視からトヨタのプリウスをサブスクのKINTOで乗っている。 リッター24キロ前後走ってくれるので、給油する回数も少なく済むので時間も有効に使える。 

 衣服に関してもUNIQLOで間に合えば、それで困らないし、防寒系の有名メーカーの品も数点あるが、数年着こなすので、元はとっていると思う。 

 プライベートでお金をかけているのは、自分で稼げるようになってからは書籍が一番だ。ピンときたら迷わずポチッている。2016年に移転開業した際、院長室の壁紙一面を本棚にしたが、すでにパンパンで溢れだしているので、頭が痛い問題になっている。

 次はモノとしては残らない体験にかけている。超地方在住のため、斬新な料理を出してくれるお店が、ほとんどないので、都会に出没する時は調べて様々なレストランに行く。

 また旅行も好きだ。日本に限らず世界各地に行き、その国の文化に触れ脳内をアップデートしていく。年末年始はベトナムのハノイにいた。晴れていても、どんよりとした大気汚染の中、車やバイクのクラクションが鳴り響くのだが、数日滞在すると、それが心地よく聞こえてくるから不思議だ。トイレットペーパーは流さず、横に置いてあるボックスに入れるのも、日本ではない驚きの習慣だ。 

 行きはベトナムエアーだったのだが、帰りは予約が取れず深夜の早朝2時10分発予定だったLow Cost Carrierのベトジェットで日本に帰国した。出発時刻予定の30分ほど前に30分の遅れの通知を電光掲示板で知った。日本だと何度もお詫びの放送が鳴るが、お国柄の違いだろう。2時頃にようやく乗る予定であろう飛行機が到着した。クルーがすぐに乗り込んで行ったので、欠航にはならないだろう。

 LCCって凄いなと思ったのは予定機の到着後30分後には搭乗が始まった。出発準備は大丈夫なのかと年末の務安空港での事故が頭の中を過った。乗ってわかったがブランケットはない、機内サービスが有料で簡易なものなのでゴミも出ないから清掃も簡単で済む。バスや電車の感覚で乗るというイメージで合っていると思う。座席幅が狭く、リクライニングもほとんど出来なかったが、バックパッカーをやっていた若い頃の経験が生きて、ほとんど寝て4時間弱が経過し帰国した。この歳になるとLCCはしばらく乗らなくて良いかなと正直思った。

 人が何にお金をかけるかで、その人の本性がわかると講座の中で師匠が言っていた。歯科医師25年の経験から口の中に身銭を切れる人には良い人しかいないと思う。食べるって生きていることの証だから。

 昨年はXの投稿を毎日続けることにチャレンジして達成した。今年は前のように毎日とはいかないが、投稿頻度をあげてみよう。

写真:ハノイ湾クルーズで上陸した時のもの。人生で一度は行って良い場所です。ハノイ市中心から片道約3時間と遠いけど。

ハノイ ハロン湾