Cash is King. 西の端の小さな歯科医院の経営者が行った倒産しないためのコロナ対策.

 

ポンペイ遺跡 生月 歯医者 長崎1月の初旬、上海に留学している娘が冬休みで帰ってきた。

(注:2020年4月4日現在、上海の高校は閉鎖中。

当初、春節が終われば授業は再開される予定だった。

今は、日本国内で、WeChatで授業を受講している。

学校の先生達は自宅から授業を行っている。

中国は全土でロックダウンが早かったので、経済活動は、少しずつ復活しているものの、

学校での授業再開のメドは立っていない。)

その頃、武漢でおかしな事が起こっているのが少しずつ報道されていた。

日本での報道は、ダイヤモンドプリンス号ばかりで、あてにならなかったので、

直接、娘を通じて中国の状況を注視していた。

 

すると突然と、中国全土に渡ってロックダウン、都市封鎖が行われた。

まだ武漢以外で感染者数が、そこまで伸びていない時にだ。

その時、これは本当に非常事態だと、経営者の直感が働いた。

 

報道当初、感染力が弱いので、風邪程度のようなものと言われていた時もあった。

僕自身、3月初旬に中国に出張の予定があったので、それであれば収束して行けるかも?と楽観視していたところがあったが、

間違いだった。

 

僕を直接知っている人は解ると思うが、基本は超ポジティブだ。

しかし、今回ばかりは、嫌な感じしかしない。

これは、戦後最大の危機が起こるかもと考えた。

 

Cash is King.

まず行った事は、医院のキャッシュフローを見直した。

現状把握だ。

診療が出来なくなった時、収入がなくて何ヶ月耐えれるか試算した。

3年前に土地から建てたので、家賃はかからない。

昨年、歯科衛生士が2名退社したので、幸い人件費は縮小出来ている。

とある高額機器を購入予定だったが延期して、その分は浮いた。

しかし高額なマイクロスコープ4機やCTなど巨額の設備投資を行っているので、返済に充てる固定費が高い。

2、3ヶ月は耐えれるが、半年は厳しいと判断。

 

直ぐに税理事務所の担当者に連絡して、追加融資を受ける事を相談。

今後どうなるか解らないから早めの対応が良いとなり、直ぐに銀行の担当者にも連絡。

敏腕の担当者が直ぐにやってきてくれて、

「皆さん、まだコロナがそんなに影響あるとは思っておられないので、先生が一番です。」

と。

長崎は、十八銀行と親和銀行が合併するので、特別の融資枠がコロナの前からあった。

(注:長崎県でご開業の先生は、今回のコロナ対応の融資と比較する事をお勧めします。)

今回もそれを使う事にした。

 

速攻で審査が通り、先月、無事に追加融資を受けた。

通常よりも低金利、長期で、元金も1年据え置いて頂いた。

迅速に動いてくれた金融機関の方達には、本当に感謝だ。

 

そんな中、国から驚く融資対策が発表され、追加で申し込む事にした。

こんな状況下では、借りれるだけ借りるのが得策だ。

もしも、まだ対策を打たれていない経営者の方がいたら、

まずは税理事務所の担当者に直ぐに相談する事をお勧めする。

もしも、この状況下で具体的な対策案が出せない事務所なら変えた方が良いかもしれない。

九州なら、アップパートナーズのような攻める事務所がオススメです。

 

そうして、しばらく医院が閉鎖しても、倒産しないキャッシュを得たので、スタッフに伝えた。

ウチは倒産しない。

一緒の方向を向いて働いてくれる、みんなの雇用も守る。

と。

 

医院を倒産させず、スタッフの雇用を守らないと、コロナが収束した時に、

長年通って下さっている患者さん達の口の中からの健康を守る事は出来ない。

また長年、山梨の秋山先生のもとに通い学び続けたマイクロスコープを応用した臨床は、今からが本番だ。

 

2020年、世界が大きく変わると僕は思う。

マネーゲームに狂喜した人達は消えていく。

実直に仕事に取り組んできた人間が報われる時代が必ず来ると。

もしかするとコロナの収束は来年以降になるかもしれない。

それでも僕自身は、新たな勉強も始めたので、アフターコロナが楽しみで仕方がない。

日本の西の端の小さな島が世界の中心になるかも…

 

写真は2001年に行ったイタリアの世界遺産ポンペイ遺跡。

(注:ポンペイは、もう行かなくていいです。)

19年前の僕。

若くて、かなり細い…

娘からは、別人扱いだ…

 

明日も皆様と共に、良い一日でありますように😁